「Sample」の文字を袋文字(枠付き文字)にする方法です。
テキストと文字の大原則
「Sample」を線なし、黒の塗りで作成しています。アピアランスパネルで確認すると下図のように表示されます。
ここで重要な点は入力した文字全体を選択ツール(黒い矢印)でクリックした状態だということです。
このときのアピアランスの表示は下図のようになり「テキスト」の下に「文字」と表示され、色情報は何も表示されていません。
この状態は「Sample」という単語が選ばれた状態でIllustratorではこの単語(文字の集合)のことを「テキスト」と呼んでいます。
「Sample」というテキスト(文字の集合)には色情報を設定していないということになります。
では、今度は「Sample」を文字ツールでドラッグして選択した状態にします。
そうすると次の図のようにアピアランスパネルが変わります。文字のところに色情報が表示されます。
つまり、文字を1文字、あるいは複数でも、文字ツールで選択した状態にするとillustratorでは「文字」という扱いになります。
テキストと文字の大原則をしっかり頭に入れておくと、こらからの操作がわかりやすくなります。
文字に線をつけると困ったことになる
それでは試しに、コントロールパネルから文字の線に色を入れてみます。線幅は4pxとします。
文字全体を文字ツールで選択した状態でアピアランスから確認すると次のような設定になります。
線を付けると塗りが痩せてしまいおかしくなります。
つまりIllustratorで文字に線をつけるとみっともない文字に仕上がります。
適切な文字に線をつける方法
まずはいったん文字の塗りと線の色をなし(透明)にします。
アピアランスの表示は次のようになります。
次に、文字ツールではなく、移動ツール(黒い矢印)でテキストを選択してテキストの編集状態にします。
アピアランスパネルの下のボタンで新規塗りをクリックします。
「テキスト」のところに新しくできた塗りと線の設定に希望の色を入れるなど設定をします。
このままでは先ほどの「文字」に線を設定した状態と変わりがなく塗りが痩せた状態のままです。
そこでレイヤー状態の線と塗りをドラッグして入れ替えます。塗りをドラッグして線の上に移動すると動きます。
これでいい感じの枠付きの文字ができあがります。
ひと文字だけ色を変える
できあがった枠付き文字で先頭の文字だけ色を変えたい場合があります。
この場合は少し困ったことになります。
なぜなら、先ほど作成した枠付き文字は「文字」に設定をしたのではなく、「テキスト」に設定をしたものだからです。
そのため1文字ずつ変更を加えることができません。1文字を選択したら「文字」設定の項目なってしまいます。
また、さらに困ったことに「文字」のアピアランス設定では塗りと線が入れ替えることができないのです。
ひと文字だけ色を変える解決方法
色を変えたい文字を文字ツールで選択します。
アピアランスパネルで文字色を変更します。
このままでは「テキスト」の色設定が上にあるため文字の色は変わりません。
アピアランスパネルの「文字」という項目をドラッグして、テキストのすぐ下に移動します。
*テキストのすぐ下にしか動かないので注意
枠を複数作成
アピアランスの「テキスト」に塗りを新規で追加すると複数の枠を作成することができます。
塗りを追加したら、そのままの状態でメニューから「効果」→「パス」→「パスのオフセット」を選択します。
パスのオフセットのパネルで適切な値を入力します。角の形状はラウンドがよいと思います。
そこで新規追加した塗りのの位置をドラッグして線の下に変更します。
完成です。
同様の要領でさらに複数の枠をつけることが可能です。
コメントを投稿するにはログインしてください。